森の贈り物表紙へもどる|頁作成:NOKO:2014-11-2|


ヤママユの仲間

出展;保育社「原色日本蛾類図鑑」
借用画像;ウイキペディア他、ネットから

ヤママユ

チョウ目ヤママユガ科のガの1種。
ヤママユガ科の成虫は口が退化しているので何も食べず、幼虫時に蓄えた栄養で生きている。
ヤママユガ(山繭蛾)、テンサン(天蚕)などともいう。落葉性雑木林に生息する。
幼虫は、ブナ科のナラ、クヌギ、コナラ、クリ、カシ、スダジイ、カシワ、ミズナラなどの葉を食べる。(食草と言う)
卵の状態で越冬し、8〜9月頃出現する。脱皮は4回して、鮮やかな緑色の繭を作る。(蛹は繭の中に居る)
繭は葉を寄せ集めて作られる、長さ60o楕円形、黄緑色で白粉を有す。
卵は枝幹に産付し、灰褐色、扁平な円形で2.5o。

開帳 115〜150mm 終齢幼虫 繭 長さ 60mm

木の葉に包まれるように眠る緑色の繭。この繭から採れる糸、天蚕糸(てんさんし)は、白い絹糸よりもしなやかでしわになりにくく、「繊維のダイヤモンド」・「繊維の女王」などと呼ばれ、時に絹糸の70倍の値がつくとも言われる高級糸。

その他のヤママユガ科の蛾で良く見聞きするもの

ウスタビガ

食草 ⇒ クリ、クヌギ、コナラ、カシワ、スダジイ、ハンノキ、ケヤキ、エノキ、キハダ、サクラ、カエデ類
幼虫は、刺激されると、キュウキュウ鳴く。6〜7月にかけて樹上に繭を作る。繭は長柄で下垂し、緑色のカマス型で上端には羽化の時に脱出するための裂孔、下端に繭中に入った雨水を排出するための穴がある。
開帳 75〜90mm 終齢幼虫

オオミズアオ

4月下旬〜5月上旬、7〜8月の2回出現する。
食草 ⇒ リンゴ、ナシ、サクラ、アセビ、クリ、コナラ、ハンノキ、カバノキなど
開帳 85〜120mm 終齢幼虫

クスサン

食草 ⇒ クリ、クヌギ、コナラ、ミズナラ、カシワ、ケヤキ、エノキ、ドロヤナギ、ウルシ、ヌルデ、ハゼノキ、クルミ、 サルスベリ、カキ、アカメガシワ、リンゴ、ナシ、サクラ、ウメ、スモモ、クスノキ、スズカケ、イチョウなど
幼虫は、5〜6月に発生し、シラガタロウ、クリケムシなどと呼ばれる。時に食草を食べつくし、丸坊主にすることもある。繭は長楕円形で、50o前後、中の蛹が見えるので、スカシダワラと呼ばれる。
開帳 100〜130mm 終齢幼虫

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